美術

美術鑑賞の新しい愉しみかた――〈ソーシャル・ビュー・ゲーム〉について

わたしは、このところお茶碗鑑賞に執心していて、その事の次第については改めてまた記したいと考えているのだが、ここでは先日の経験について一筆取ろうと思う。というのは、大阪の藤田美術館に足を運んだときのことである。藤田美術館では「ザ・コレクショ…

クラーナハ展―500年後の誘惑/蠱惑的な女のまなざしに取り憑かれ

国立西洋美術館で開催されていた、会期終了目前のクラーナハ展に駆け込んだ。この企画展に足を運んでいなければ、もしかするとクラーナハについて思考をめぐらせる機会は今後訪れなかったかもしれない。画家に焦点をあてた企画展は、ヨーロッパにおいては幾…

2016年、美術鑑賞の記録

テレビで日曜美術館の「ゆく美くる美」の特集を録画しておいたものを観た。せっかくなのでわたしも、2016年に足を運んだ展覧会のことを振り返っておこうと思う。美術に触れるという意味では、さほど充実していたとは言えなかった一年だったが、新たな一年へ…

ギュスターヴ・モロー美術館 ――十九世紀という〈崇高〉の経験

今年の春、とある理由で一ヶ月ほどパリに滞在することになったのだが、そのときに訪れたギュスターヴ・モロー美術館(Musée Gustave Moreau)での体験を記しておきたい。わたしはこのとき、崇高の意味を知ったのだった。 ギュスターヴ・モロー美術館は、パリ…

「日本におけるキュビスム ― ピカソ・インパクト」展

埼玉県立近代美術館で開催中の「日本におけるキュビスム ― ピカソ・インパクト」に訪れた。わたしはわりに近くに住んでいるのだが、この美術館を訪れたのは、草間彌生展以来二度目である。あのときは大盛況だった模様で、たしかに展示も充実していて面白かっ…