2022年12月の映像日誌。東京、パリ、ニューヨーク。クリスマスの気配。
12月の頭に東京を離れ、パリに移り住んだ。これからしばらくはこの土地で暮らすことになる。まだパリにはあまり友人もいないし、住居も決まっていなかったので、クリスマスイブの日に大寒波に見舞われていたニューヨークにわたって、年末年始はニューヨークで過ごすこととなった。友人からはいきなり大富豪のような暮らしをしていて驚きましたと笑われた。
編集のために12月に撮った映像を見返していて思ったのは、パリは過去に何度か滞在した経験があることで、逆にこの街にどのようにカメラを向ければよいのかいまいち距離感が掴み切れていない感じがあるということ。それに引き換えニューヨークの映像には、旅行者としての純粋な驚きが端々に滲み出ているような気がしている。フッテージの物量も圧倒的にニューヨークのほうが多かった。いずれにしても被写体そのものの強さに甘んじず、決定的瞬間を逃さないようにつねに世界にたいして開かれている余裕をもっていたいと思う。
